草木のように、思考を続けたいと思います。それは、わたしたち人間の仕事だから。
草木のように、思考を続けたいと思います。それは、わたしたち人間の仕事だから。
余震はまだ続いていて、そのたびに思考は中断され、それでもまだ考え続けるというのはけっこうたいへんな作業です。棋士が次の最善の一手を打つために、粘って粘って考え続けるように。その長考はとてもエネルギーがいることですが、でも、なにかを成し遂げるには、なくてはならないプロセスです。
日常はそうではなくて、様々な断続的な物事に満ちており、だれそれに電話をしなくてはならない、どこそこの予約を取らなくてはならない、食事の支度や、そのための買い物、衣類の洗濯や管理、掃除、お世話やケア、話し相手、水やり、などであふれています。
だからこそ、わたしたちは、それをなるべく最小限にする努力をして、少しものを考える時間、本を読んだり、親しい相手とまとまって話す時間、どこかへ少し旅する時間、などをできるだけ取る必要があります。そのことで元気になり、リフレッシュし、仕事や活動の質を上げることができます。
それは、被災者と呼ばれるわたしたちにこそ、必要な時間で、意識的にでも多くそのような時間の中に、自分を投げ込んでいます。
美しい季節です。そのことを、わたしたちこそ、もっと楽しむべきです。